おはようございます。青空の広がる箱根の海沿い、今日も一日良いお天気で過ごせそうです。
午前9時半現在19℃、湿度78%です。
みなさまの地方はいかがでしょうか?

駐車場から宿へとあがるアプローチ沿いにそびえる、高さ4メートルほどの棕櫚(シュロ)の木。
これに着けて育てているデンドロビュームが咲き始めました。


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 もう30年近く前になりますが、亡き母が、やはり昨年亡くなった母の姉にもらった株を、私が引き継いで育てているものです。

 母は実家に帰る度に、「ねぇちゃん、これいい?」と言っては、お花好きで庭いっぱいに花や木を植えている姉にせびっては、「まぁあんたは、小さい頃からホントにずーずしかったんだから〜」と言われながらも、いろんな花の株を分けてもらってきていました。
 いまある庭の多年性草花の殆どは、そうして母が伯母から「せしめて」来たものです。

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デンドロビウムは東南アジア産のノビル(Dendrobium nobile )という原種が元になっているので、本来日本の寒さには弱いのですが、でもこの品種は日本(や中国など温帯)のデンドロビウムであるセッコク(D. moniliforme)と交配されて、その遺伝子が入っているらしく(矮性の品種は殆どがそうだそうです。セッコクは東北南部まで自生します)、こうして野外でも元気に育ちます。


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セッコクは、江戸時代以来園芸名では長生蘭とも呼ばれ、長生きする植物のひとつに数えられています。
 母たちの世代から私たちへ、そしてそれを超えて確実に生き続けていくはずです…。

先日友人ご夫妻と話していて、「父母の世代までは、家名をはじめ建物や財産とかを次の世代へ引き継ぐことは当たり前だったけど、いまの私たちから次の世代へは、それはもう出来ないだろう。いや、それ以前に老いた自分たちの生活もままならないだろう」といったことが話題になりました。

昭和の昔まではあった世代の連続感がなくなって、「この先はどうなるんだろう…、もう同じようには続かない…」という意識が、いまの私たちに、なんとも言えない「よるべなさ」、「根無し草の想い」となって支配しています。

ただ実際の将来は、いまここにある日々の積み重ねとして道が出来ていくことでもあるわけだから、「心配にとらわれて、いまを失っては元も子もないね」という結論になりました。

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こちらは亡き父が、太枝を切って枯らしてしまった枝垂れ桜の枯れ木に着けたデンドロビューム。