8月8日に立秋を過ぎましたが、これはあくまでも冬至を起点とした一年の太陽の位置関係からいって秋に入ったということで、暑さはまだまだ続きます。ただ、一年でいちばん昼間が長かった6月下旬の夏至の頃に比べると、日の出は遅く、日没もだいぶ遅くなりましたね。そして夜には秋の虫の鳴き声が聴かれるようになりました。

8月15日(本来は旧暦7月14,15日=初秋の満月を迎える日)は、日本をはじめとした東アジアの国々(中国、ベトナム)では「お盆」として、亡くなった祖先を家々に迎える日となります。

 一方、カトリックを中心としたキリスト教の国々でも、この日は聖母マリアが亡くなり天に召された日(被昇天)とされます。

 日本のお盆の時期は、一般地ではちょうど稲の花が咲き、受粉して実(お米)を成らせる大切な時期にあたります(それ故、農作業を休んでじっと見守る期間となります)、ヨーロッパでもこの時期は小麦の収穫最盛期にあたります。ともに、日々の糧がもたらされる大切な時期ですから、月や祖先の霊、そしてマリア様に託して、祈ったものなのでしょうね。

 さて、この8月15日からマリア様の誕生日とされる9月8日までを「マリアの30日」として、植物や動物にはいつもの3倍の祝福が与えられる期間とされます。
 ことにこの時期、「薬草は最も強い効き目があり、人々は7種か9種の薬草を集めて教会で清めたのち、(来たる冬の)雪除けや魔除けとしてあらゆる災難のために利用した」そうです。(植田 重雄著 ヨーロッパ歳時記)

 そんな話を読んだものですから、私も台所のハーブ、スパイス類の整理をしました。


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賞味期限を確認し、中身を新しいものと入れ替え(乾燥剤も更新し)、ラベルも新しくしました。

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 ↑ こちらは頻繁に使うハーブ、スパイス類(乾燥した葉を細かくしたチップやシード類)。これらは主に素材の下ごしらえ時やパンなどに使います。


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↑ ハーブ、スパイスのパウダー類、これらは主に料理の仕上げの際(の風味付け)に使います。

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↑ 硬い木の実状の、スパイスのホール。胡椒挽きや乳鉢ですりつぶして使います。