2022-12-18.Landschaft

日本海で雪を降らせる冬の季節風が吹くと、相模湾の箱根の海沿いでは、西北寄りの乾いて冷たい風が吹きます。 

これは日本海の風が、日本列島の真ん中、比較的低い地形の琵琶湖から濃尾平野を抜けて、太平洋沿岸に吹く風だそうです。
日本海沿岸で雪を降らせて絞られた風なので乾いています。相模湾ではそれが伊豆半島を越えてくるので、空気は一層乾き、身を切るような風になります。

昔は漁の船が出せなくなり収入がなくなるので、貧乏風と読んでいたそうです。

ただ日差しはいっぱいで、日中陽があたっているダイニングは暖房も要らず、ポカポカです。

明治から昭和の前半に活躍した水彩画家三宅克己画伯が、真鶴にアトリエを構えて住んでおられました。修行時代(19世紀末、明治20年代後半〜30年代)の若い頃滞在していた英国。一日中薄暗い冬のロンドンで、「あぁ、北伊豆あたりで陽にあたりながら、蜜柑を食べたいなぁ〜と思っていた」と、その自伝に書いていたのを、この季節になると思い出します。


2022-12-19-Wodan-mandaline
▲蜜柑大好きなヴォーちゃん。